手作り真空管のステレオで音楽を聴く会

　真空管のアンプを手作りし、音にこだわった自作のステレオを持つ河田元春さん(蘇原沢上町)宅で月に一度、「音楽を聴く会」が行われている＝写真。
　演歌から昭和の懐メロ、ポップス、洋楽、クラシックと幅広いジャンルの音楽をかけ、皆で耳を澄まして、ＣＤとレコードの音の違いなど音楽談義に花が咲く。
　巨大なスピーカーは国産の往年の名機ダイヤトーン、英国製タンノイも。
　「歌手が目の前で歌っているみたい」「弦楽器の音が柔らかくてクリアですてき」「音のシャワーに包まれているよう」「足元から低音の響きが伝わるね」と、音に聞き入った。
　河田さんは、工業高校教師だった父親の影響でラジオを製作。理系の大学を卒業後は大手電機メーカーに勤めながら、真空管のアンプを手作りするまでになった。電子工学マガジンに記事を執筆したこともある。
　「真空管のアンプは２０セット作りましたが、知り合いに譲って残ったのは三つ。耳で聴いて音のひずみを調整します。真空管は生き物と同じで、奥が深い」音の聞こえ方で自身の体調も分かるという。
　「友達が友達を連れてきて音楽を楽しむ仲間が増えました。ワイワイおしゃべりするのが楽しい時間です。自分一人ではなく多くの人に聞いてもらって、喜ん
でもらえるのがうれしいです。趣味のステレオで人生が豊かになりました」と話している。