山県市の大桑城跡の発掘調査を報告する冊子発行！！

公開日：2022/12/21

国史跡指定を目指して山県市が行っている戦国時代の山城・大桑城跡の発掘調査の成果を報告する冊子「大桑上跡発見伝」が発刊されました。

山県市教育委員会では、令和２年度から４年度にかけて古城山（標高４０７・５メートル）山頂付近一帯にある戦国時代の美濃国守護・土岐氏の居城・大桑城の発掘調査を行っています。これまでに、大桑城全域を対象とした地形調査で航空レーザー測量による赤色立体地図の作成や石垣の分布調査などを行い、２年度には、大桑城の出入り口にあたる「岩門」と伝えられている場所で発掘調査。現在の登山道近くに、土塁の周囲に巨石の石垣や石を立てて並べた立石列などを確認し、最大で横約２・５メートル、縦約１・８メートルの巨石が見つかりました。
翌３年度の調査では、山頂近くの「台所」と伝わる人工的な平坦地・曲輪（くるわ）群を発掘調査した結果、庭園や建物の跡と考えられる部分が見つかりました。庭園の跡では、くぼ地と平たい玉石もあり、池を持った庭園の可能性が高いことが分かりました。曲輪群では陶磁器も発掘され、特注品の花器の破片も見つかりました。

冊子では、これらの発掘調査結果を写真と地図で紹介。さらに、山麓の城下町や山頂からの景色、登山道ルートなどを１４ページにわたって詳しく解説しています。

冊子「大桑上跡発見伝」はＡ５サイズ。令和４年１０月、２万部発行。

問い合わせは、山県市教育委員会＝０５８１－２２－６８４５＝へ。