災害に備え　岐阜県警の白バイが各務原市の山中で猛練習

公開日：2020/07/20

舗装していない急斜面のオフロードで、バイクが前輪を上げブォンブォンと坂道を上る。各務原市の山中にある砕石場で、岐阜県警の白バイ特別訓練員３人が練習を積んでいる。

「特別訓練員は白バイ隊員の中でも特に優れたテクニックを有する選ばれた隊員たちです。１００㌔あるオフロードバイクで、悪路をバランスを取りながら進んでいく訓練をしています」と、県警本部交通部交通機動隊特別訓練小隊コーチの小木曽祐介さん。

スピードを出さずバランスが取りづらい中で、急なでこぼこ道を上ったり下ったりをひたすら繰り返す。倒れて車体が壊れることも

荒天時は全身ドロドロになり、いつもけがの危険と隣り合わせだが、隊員たちは黙々とバイクを走らせる。訓練は春から秋まで半年間続く。

「県内で豪雨の際に、土砂崩れで道路が寸断されて車が通れず、木々が邪魔をしてヘリさえ近づけない現場がありました。バイクで孤立した集落に入って行き、住民の安否確認や災害状況の確認をすることができました。実際にこの訓練技術が役に立ちました」と話す。

東北の震災時にも、隊員が難所をくぐり抜けて活躍したという。社会のライフラインを守るため、隊員たちは今日も訓練に励んでいる。ある。