「稚児山の芸能」4年ぶりに奉納!! 岐阜・三輪祭り
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公開日:2023/04/05
岐阜市三輪の三輪神社の例祭が4月1、2の両日、営まれ、伝統の「稚児山(ちごやま)の芸能」が奉納されました。
三輪神社は、平安時代中期から名前が知られる古い神社です。現在の社殿は江戸初期の建立で、室町時代の様式を残しているといわれます。また祭礼行列が通る石の鳥居も江戸初期のものです。いずれも山県用水を守るために建立されたと伝えられています。「稚児山の芸能」も中世以来の芸能の伝統を持つといわれる古い形式を残しています。試楽と本楽に拝殿の西脇にある高台「舞殿」で演じられます。
例祭は、神社から西200メートルほど離れた旧家から行列が出発して始まります。
この日の行列は、午後3時30分に旧家前を出発。先導、神主、神社旗、四神旗、巫女、笙篳篥、稚児、子ども、神輿の順で、約30分かけて神社まで渡りました。舞を演じる獅子と稚児の3人は、神の使いとして舞殿に到着するまで、介添えの父親・親族が肩車をします。これは「神の使いである神聖な稚児が土踏まずで渡御する形を示す」といわれます。神輿は軽トラックに乗せて石鳥居近くまで運ばれました。
神輿は、石鳥居前で車から下ろされ、若い人たちに担がれて境内に向かいます。その途中で山県用水にかかる石の丸橋を担いで上がって渡ります。参拝客らが固唾をのんで見守っていました。
拝殿では、神事が営まれ、稚児の舞が2度舞われます。舞の参加者は12~13人。、獅子1人=5歳前後の男児で帽子状の獅子頭をがぶり首を左右に振り、欄干に出たりします。稚児2人=1~2歳の男児。小鼓に似た羯鼓(かっこ)を首から下げて竹箸で打ちます。大拍子1人=太鼓をたたく高学年の小学生男児。下拍子1人=大人で小太鼓をたたく。笛1~2人=大人で横笛奏者。役者6人=小学生男児で鼓を打ちます。
稚児舞は、小太鼓から始まり、拝殿側に座った稚児2人が羯鼓を打ちながら舞います。付き添いの父親が助けます。稚児の舞が終えると獅子が舞台中央で座りながら首を左右、上下に振る所作を行い、小さく跳ねながら徐々に拝殿側の欄干に出て、欄干で首を左右上下に振る所作を行った後、拝殿側に背を向け、欄干に座り体を後ろに仰け反らせ、獅子頭が見えるようにします。これも父親らが助けながら演じます。この後、向きを変え、横の態勢で跳ねながら舞台中央に戻ります。いずれも単調な笛と太鼓の音に合わせて舞われます。獅子が欄干で背を向けて仰け反ると、観客から拍手が送られました。
稚児の舞は2度舞われ、2度目の舞が終わると、祭礼が終了します。
舞が終了し祭礼も終わりましたが、稚児は父親・親族に肩車されていました。
▲獅子(6歳)と稚児(2歳)を務めた兄弟。次男はお菓子をしっかり握っていました。
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